ソフトウェア・ディファインド・ストレージのビジネス効果

  • 29 August 2023
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ソフトウェア・ディファインド・ストレージはIT部門へ柔軟性、拡張性、そしてコスト削減をもたらすことができます。

 

本記事はMichael Brenner氏が 2023年5月30日にForecast by Nutanixに投稿した記事の翻訳版です。

 

 

データはあらゆる場所にあります。ビジネスによってデータは様々な場所、オンプレミスやリモートのデータセンター、そしてパブリッククラウドへと分散されていきます。データを安全に、そしてアクセス可能にしておくためには継続的な取り組みが必要で、大抵の場合、より多くのスペースが必要となります。ソフトウェアの手助けを借りる必要がある場面が大きく拡大し続けています。

ソフトウェア・ディファインド・ストレージ(SDS)はストレージソフトウェアをあらゆる物理的なハードウェア部分と切り離す手法で、ネットワークのサイズに関わらず、大容量のデータを効率的に管理し、俊敏性を手にすることができるようになります。SDSを利用することの主な効果はビジネス部門の運営に合わせて効率的に拡張できるようになることと、コストを削減することです。

 

まとめ:

  • SDSは組織のハードウェアをどのように使うかの柔軟性を実現することができます。
  • 負担が小さく、素早い対応によってSDSはIT担当者と利用者にとって便利なストレージソリューションとなっています。
  • 自動化、最適化、そしてプロプライエタリからの開放の全てがSDSを利用するビジネス部門にとっての削減となります。
  • ハードウェアからソフトウェアを分離することで、組織のストレージのプラクティスに従って社内、社外のいずれでも、ほぼ無制限の拡張性を実現することができます。

SDSの効果を理解することで、このテクノロジーに対する投資が組織にとって非常に理にかなったものであるということを明瞭に理解することができます。

 

 

ソフトウェア・ディファインド・ストレージはどのように動作するのか?

ソフトウェア・ディファインド・ストレージの背景にあるコア・コンセプトは抽象化です。物理的なハードウェアに依存すること無く、データを補完するという考え方は受け入れがたいものかもしれませんが、同様の抽象化は、一箇所のハードウェアのリソースをソフトウェアが引き出し、ホストサーバーとは分離された多くの仮想マシンを作成するという仮想化において一般的な考え方になっています。

もう一つのSDSのコア思想は互換性です。レガシーストレージの選択肢の中ではプロプライエタリのソフトウェアが利用されており、特定のハードウェア上でしか動作しないというものもありましたが、SDSは幅広いハードウェアからストレージリソースを抽象化することを実現しています。

結果として、様々な互換性問題が実際にはあったとしても、それを気にすること無くデータセンター、またはプラウドのネットワークがあらゆる場所にデータが保管できるという自由度を生み出します。

 

Source: Tech Target 
従来のストレージとソフトウェア・ディファインド・ストレージの比較図

 

完全かつ多機能なソフトウェア・ディファインド・ストレージ戦略におけるコンポーネントには以下が含まれています:

  • ハードウェア: SDSはデータをそレを支えるハードウェアから分離しますが、その処理の中では抽象化されたリソースへと姿を変える物理的なストレージデバイスが必要になります。
  • 抽象化テクノロジー: 様々な抽象化の手法ごとに異なるソフトウェアソリューションが利用されていますが、抽象化はSDSソフトウェアで行われます。
  • ソフトウェア・ディファインド・ネットワーク: SDSはデータをネットワーク内の複数の場所への保存、さらには移動をも可能にしますが、大規模なインフラストラクチャーにおいてはネットワークそのものもソフトウェア・ディファインドの管理アプローチを必要とすることになります。
  • 自動化: 自動化はSDS戦略を取った場合のセキュリティとコンプライアンスの遵守の手助けとなります、必要に応じてあらゆる場所のハードウェアリソースをシームレスに割り当てることができます。

ソフトウェア・ディファインド・ストレージは最終的にはプール化されたストレージであり、管理者がハードウェアを「プール」へ追加または削除し、そのプールからソフトウェアがリソースをストレージ向けに引き出すということを実現します。これは以前標準であった柔軟性と拡張性にかける階層型のストレージアプローチとは対照的です。

データの展開の柔軟性

SDSテクノロジーを利用する場合、ハードウェアをどのように利用するかという制約事項から開放されることになります。元々ほんの僅かなソフトウェア向けにだけ設計されていたデバイスを再利用することができます。管理者は幅広いハードウェアの中から、とにかく利用できそうだというものを構成して展開することができます。

 

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ビジネスリーダーは既存のハードウェアを利用してソフトウェア・ディファインド・ストレージを構成するのか、それとも新たなハードウェアを購入するのかを選択することができます。そこにロックインはありません、つまりは複数のハードウェアベンダーの中から選ぶことができるということです。

マルチベンダーのアプローチを取ることでハードウェアに対する投資を抑え、問題が発生した際にもサプライチェーンを維持することができます。データストレージのためにマルチベンダーのアプローチを取ることは相互運用性が関心事である場合には唯一の適切なソリューションでもあります。SDSはそれらのソリューションが互換性を持っていない場合でも異なるストレージソリューションを統合し、相互運用性が実現された環境を作成し、単一のリソースプールへと変えることができます。

SDSによって組織が利用することのできるハードウェアリソースを利用して実現される完全な柔軟性はあらゆる状況においての適応性を実現します。ストレージに対する要件が刻々と変わり続ける中、ソフトウェア・ディファインド・ストレージソリューションではそれらの要件に合うようにリソースを自動的に、もしくは手動で介入して再割り当てすることができるのです。

 

便利さがシンプルな成功につながる

内部のチームと外部の利用者の両方にとって都合の良いストレージソリューションを保持することの重要性は容易に理解できると思います。SDSはこの都合の良さをIT部門が実際のハードウェアとソフトウェアからのリクエストに反すること無くタスクを完了し、要件を満たす手助けをします。

この使い勝手の良さの一因はSDS環境内の状況の変化に対する応答の速さからくるものです。ネットワーク内の何処かでストレージの要件が変わった際に、この要件を満たすためには単に、プール化されたハードウエアリソースを手動、もしくは自動で再割り当てするだけなのです。

 

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もう一つの使い勝手の良さはソフトウェア・ディファインド・ストレージソリューションを維持管理していくための要件の軽さです。SDSはほとんどあらゆるサーバーで利用することができ、それが仮想マシンであったとしても動作します。偶然ですが、仮想サーバーと仮想マシンはSDSを利用する際のストレージインフラストラクチャーにおける非常に重要なパーツです。

 

コスト削減によって低コストで多くの収益を

この便利なストレージソリューションは時間とコストを削減します。チームがそのタスクをシンプルで、合理的な手順で完了したとしたら、それは人員や管理のためのリソースを他の場所で利用することができるということになります。正しいSDSプラットフォームはシンプル化された管理インターフェイスを持ち、それによって管理者がストレージを管理する際にその裏にある複雑さの中を探索する必要なくするべきなのです。

削減はソフトウェア・ディファインド・ストレージがビジネス部門をプロプライエタリのコントロールから開放することで、ハードウェアの購入という観点でも帰ってきます。本当に必要な量よりも遥かに多くのストレージを保持する高価なハードウェアしか提供しないベンダーを前に思考停止してしまいそうになるのではなく、実際のニーズピッタリのハードウェアを購入することができます。

SDSはコスト効率の良い、プログラムでのカスタマイズや自動化も実現します。効果的な自動化は持続的なコントロールとガバナンスにつながり、常に監視を行うチームを保持しておく必要なく、コストが高いセキュリティ漏洩やダウンタイムなどのリスクを低減します。

 

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SDSプラットフォームはハイパフォーマンスなストレージソリューションです。このパフォーマンスのレベルはソフトウェアによるストレージの最適化によってもたらされています。結果として低コストで優れたパフォーマンスを得ることができます。

 

変化する状況に対する拡張性

ハードウェアからソフトウェアが分離されているソフトウェア・ディファインド・ストレージの特徴上、より効率の良いストレージの拡張性が実現されます。ハードウェアがソフトウェアとは独立しているということは、ビジネス部門にとっては、より簡単にハードウェアの増設や縮退ができるということで、その際にその変更がソフトウェアにどのように影響を与えるのかを気にする必要がないということです。

ハードウェアの拡張はシンプルに、システムのキャパシティまたは運用上のパフォーマンスをチューニングするだけということになります。一方でレガシーなストレージの拡張はキャパシティおよびパフォーマンスに対する投資にパッケージで対処するという投資を伴います。SDSシステムの拡張は拡張するターゲットを一つに絞り、その後、次の拡張を考えればよいのです。この動的なやり方はより迅速でよりオンデマンドな拡張を実現します。

ソフトウェア・ディファインド・ストレージの拡張性は実用上は制限がありません。SDSを利用しているビジネス部門には利用可能な物理スペースまたはネットワーク内のノード数による制限はありません。一方で、SDSでは迅速にスケールアップもしくはスケールアウトができ、リソースをリモートのデータセンターやクララウドプロバイダーから引き出すことも可能です。

 

Source: LinkedIn
スケールアップとスケールアウトの例、ソフトウェア・ディファインド・ストレージではいずれも可能

 

新たなストレージのデマンドに対してどのように拡張を行うかは、ビジネス部門が何を求めているかによります。新しいストレージ装置を追加することでリソースプール内で利用できるキャパシティを増やすことができます。CPUやメモリを追加すると、システムのパフォーマンスを改善することができます。キャパシティとパフォーマンスを同時に改善したいというニーズが有る場合は、その解決策は更にストレージを追加するか、ネットワーク上に追加ノードを参加させるということになります。

 

欠点を凌駕する利点

ソフトウェア・ディファインド・ストレージはあらゆるIT部門のストレージの問題を解決するための万能のソリューションである必要はありません。SDSを利用することが最善の選択肢ではないという状況もあります。SDSの欠点を知っておくことも、このテクノロジーを適切にビジネスの支援のため導入する役に立ちます。

このテクノロジーの主要な機能がソフトウェアのハードウェアからの分離であるにも関わらず、ハードウェアに対する依存性についての疑念はSDSの利用を取りやめる一つの理由になりえます。ハードウェアが必要であるという事実はSDSがその上で動作し、リソースを提供しなければならないという以上、つきまといます。もう一つ考慮すべきポイントとして、SDSの理念として相互運用性は殆どの場合で普遍的であるにも関わらず、特定の場合で、ハードウェア間の互換性の問題が発生する場合があるということです。

 

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複雑さは時を経てそれがコントロール不能になる程に成長するという意味でもう一つの問題になり得ます。理想的なSDSシステムは使いやすいインターフェイスを備えており、その裏側の複雑さを隠蔽すべきなのですが、それが完全なソリューションというわけではありません。あらゆるITシステムを拡張する際には複雑性が追加されていく一方で、容易に拡張が可能なSDSはその増加し続ける複雑さを滑りやすい坂道(一歩間違うと危うい方向へ進んでしまう状況)へ変えてしまうのです。

 いっぽうで、ソフトウェア・ディファインド・ストレージの裏側のテクノロジーは驚くほどのスピードで成長し、改善を続けています。こうしたタイプのストレージソリューションへの投資は優れた柔軟性、長期的な削減効果や他の効果があり、ビジネスに対しての欠点を上回る成果を提供するため、決断は注意深く行う必要があります。

 

将来が約束された、適切なソフトウェア・ディファインド・ストレージソリューション

様々なタイプのSDSソリューションが利用可能ですが、適切なものを選択する際には特定のニーズ次第です。以下のようなタイプがあります:

  • スケールアウトオブジェクト
  • スケールアウトブロック
  • スケールアウトファイル
  • コンテナベース
  • ハイパーコンバージドインフラストラクチャー

 

どのタイプのSDSを企業が採用したとしても、そのサービス品質はプロバイダーの変革プロセスをサポートする能力とそれを利用する組織のIT運用のシンプルさについての優先順位付け次第です。

Nutanix ユニファイドストレージは複数のタイプのSDSテクノロジーの効果を提供するソフトウェア・ディファインド・ストレージ製品で、更にはレガシーストレージからのスムースな転換を支援することもできます。お客様は運用を妨げられ、止めること無く必要なネットワーク、ストレージアクセス、そして接続サービスを利用することができます。

組織はそのITストレージ手法の将来をユニファイドストレージのようなSDSプラットフォームによって、保証することができます。例えば、ソフトウェアベースのアプローチでリモートオフィスのセットアップを合理的に行うことができ、ハイブリッドクラウドでの環境の実装をよりうまく達成することができます。おそらく、最も幅広くSDSが利用されているのはデータストレージシステムのモダナイゼーションですが、これはやがてデータの拡散が蔓延することで時代遅れになり、過負荷になっていくでしょう。

あるレポートによると、Omdia は、ソフトウェア・ディファインド・ストレージのマーケットは2023年の末までに$86B (860億ドル)になると予測しています。この明らかなSDSテクノロジーの成長はレガシーなシステムの制限を克服するため、新たなストレージソリューションの採用が不可避であるということを示しています。

 

Nutanix Files のような SDSソリューション及び こうしたソリューションにおけるマーケットでの 成功事例 についてはリンクにてご確認ください。

Michael Brenner is a keynote speaker, author and CEO of Marketing Insider Group. Michael has written hundreds of articles on sites such as Forbes, Entrepreneur Magazine, and The Guardian and he speaks at dozens of leadership conferences each year covering topics such as marketing, leadership, technology and business strategy. Follow him @BrennerMichael

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