皆様こんにちは。ヴィームソフトウェアの斉藤と申します。
この度こちらの日本語フォーラムに寄稿させていただくことになりました。
これから以下4回に分けてトピックをお伝えしようと思います。
- Vol.1 Veeam Software会社紹介とラインナップ+ライセンス(今回のトピック)
- Vol.2 Veeamのバックアップについて
- Vol.3 Nutanix Mine "with Veeam"について
- Vol.4 クラウドやKubernetes環境のバックアップについて
Veeam Softwareについて
Veeam Softwareは2006年、スイス・バールにて創業した主にバックアップを生業とするデータマネジメントに関する企業になります。2020年に米国の投資会社「Insight Partner」による買収を経て現在はアメリカのオハイオ州に本社機構を移転しております。
2020年の売上高は10億ドルを超え、1,000億円の規模に到達しました。バックアップ業界におけるシェアはヨーロッパではNo.1、そしてグローバルでもこの度2020年後半にVeritas社を抜き、遂にNo.2 に浮上致しました。
お客様満足度も非常に高いのがポイントになりますが、中でもNPS (Net Promoter Score)の高さをベンチマークに挙げさせていただいており、使いやすさの方向性はNutanixに非常に近しいものだと考えております。
第三者機関の評価も非常に良好で、Gartner社のMagic Quadrantでは4年連続「Leaders」ポジションに選出されております。
2020年は縦軸の「実行力(Ability to Execute)」にてNo.1 のご評価をいただき、まさに有言実行でビジネスを行っている事が評価されていると考えております。
近年のビジョンとなるメッセージは「クラウド・データ・マネジメント」を掲げており、データ視点におけるマルチクラウド環境のDXをめざしております。ビジョンにおける方向性もまた、Nutanix 社に近いものだと考えております。
Veeam Softwareのポートフォリオ
それではVeeam Softwareが提供しているポートフォリオをご紹介させていただきます。
Veeamのコア製品ともいえるソリューションが、「Veeam Availability Suite」になります。こちらは、バックアップおよびDR製品である「Veeam Backup & Replication」および運用しているインフラ環境の監視・運用製品である「Veeam ONE」が一体になった製品群となります。
なお、Veeam Backup & ReplicationはVMware ESXiとMicrosoft Hyper-V環境およびファイル共有 (NAS) を軸としておりますが、後述の派生製品についても一元管理することが可能な製品となっております。
Veeam Availability Suiteに続いて、VMware環境のDR環境の運用を自動化することにより、ビジネス継続性に関する品質を高めることができるのが「Veeam Disaster Recovery Orchestrator」になります。
物理環境のニーズにも応える製品が「Veeam Agent」になります。Veeam AgentはWindows, Linux, UnixそしてMacの4種類ありますが、物理環境以外にもHypervisorの制御ができない環境やNutanix AHVのApplication Consistent Guideline に適合できないVMなど特殊な仮想環境上でもご利用いただけます。
そしてお待ちかね、Nutanix AHV環境を保護するための製品が「Veeam Backup for Nutanix AHV」になります。現在のバージョン v2.1ではAOS 5.20までをサポートしております。
(Community EditionもCE 2019.11.22以降であればサポート対象)
バックアップには、「AHV Backup Proxy」をNutanix AHVクラスタにデプロイすることでエージェントレスバックアップに対応します。Veeam Backup for Nutanix AHVもVeeam Backup & Replication(もちろん Nutanix Mine with Veeamも)から統合管理に対応しております。
「Nutanix Clusters on AWSは?」というご質問もご安心ください、正式にサポート*しております。
*Veeam KB4005: Support for Nutanix Clusters on AWS (https://www.veeam.com/kb4005)
そして!今後のインフラモダナイゼーションに向けてもVeeamはラインナップをご用意しております。パブリッククラウド向けには、「Veeam Backup for AWS」「Veeam Backup for Microsoft Azure」「Veeam Backup for Google Cloud Platform」による、クラウドネイティブなバックアップを同一のコンソールによる運用が可能です。
また、更に一歩進んでKubernetes環境でのバックアップするためにご用意しているのが「Kasten K10」になります。Kubernetes環境では既にステートフルコンテナの保護が課題となっており、Kasten K10はステートフルなオブジェクト (secret, configmap, PVCなど) を整合性を維持したバックアップが可能です。Nutanix Ready*にも対応していますのでKubernetesはもとより、Nutanix Karbonご提案の際には是非ご活用ください。
*https://www.nutanix.com/au/partners/technology-alliances/kasten-by-veeam
Veeam Softwareのライセンスついて
最後にライセンスについてご紹介させていただきます。
ポートフォリオの章で最初にご紹介したスライドの右に「VUL」と記載してある行がございます。VULは「Veeam Universal License」の略称となり、どの環境でも持ち運びが可能なサブスクリプション型のライセンスになります。
VULにより、ESXiやHyper-V環境のバックアップをNutanix AHVに移行した場合でも同一のライセンスを継続してお使いいただくことが可能となっております。また、Nutanix AHVからパブリッククラウド環境に移行した際のバックアップについても持ち運び可能です。
VULのライセンス単位は「インスタンス」となっており、仮想環境のVM数、物理サーバ数、クラウドインスタンス数が基準※となっており、課金は年額のサブスクリプションタイプとなります。
※ファイル共有のみ500GB/インスタンスの容量課金
VULの記載がないライセンスは別売りになりますので別途弊社までお問い合わせください。
次回は「Vol.2 Veeamのバックアップについて」お伝えさせていただきます。