Nutanixのメリット その3: パフォーマンスとキャパシティのためのシームレスなクラスタ管理

  • 8 December 2022
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本記事はNutanixSenior Technical Marketing EngineerBhavik Desai2022818日に投稿した記事の翻訳版です。

原文はこちら

 

 

このシリーズのこれまでの2つの記事では、Nutanix AOSが自動化されたアプリケーションを意識したデータ管理を実現する動的な分散されたストレージをどのように提供しているのか、ということについて掘り下げてきました。今回の記事では、これらの2つの機能が、管理者がクラスタに更に物理ノードを追加して拡張をしなければならない場合に、どのように強力なメリットをもたらすのかについて見ていきましょう。

 

パフォーマンスとキャパシティのためのクラスタ管理

展開が終われば、インフラストラクチャーとアプリケーションの日々の運用が重要になります。Nutanix AOSは管理者の行うライフサイクル管理を簡単かつシームレスなものにします。すべての管理者が行わなければならない重要なタスクの一つにストレージもしくはパフォーマンスのためのインフラストラクチャーの拡張があります。

管理者は通常、最初は均一なクラスタを展開することから始めることになりますが、アプリケーションが成長するにつれて、よく発生するユースケースがクラスタへのさらなるキャパシティの追加です。管理者は多くのストレージキャパシティを持つノードや、アプリケーション仮想マシンを動作させないストレージオンリーノードを含む様々なタイプのノードを追加するという選択肢があります。AOSはこの部分をその動的なクラウドアーキテクチャーで劇的にシンプルにすることができます。一度ノードが追加されると、アプリケーションは他のHCIシステムのように何らかの介入を必要とすることなく、即座にその追加されたリソースを活用することができます。これはAOSが書き込みを行うデータが最適なサイズであることと、動的に自律化されたWriteを行うことで可能となっています。AOSは自動的に新たなリソースを利用し始め、マニュアルでの介入を行うことなく、書き込みのコピーデータは新しいノードへと送信されます。それに加えて、AOS内のCuratorフレームワークがディスクのリバランスをバックグラウンドオペレーションとして開始させ、自動的にクラスタのバランスを調整します。以下の例で大容量のノードをクラスタへ追加するメリットを見ていきましょう。

 

ディスクのバランシング前
ディスクのバランシング後

アプリケーションがキャパシティをすぐに使えるようになるというだけでなく、ノードが追加されると、パフォーマンスの観点からもそのメリットを享受することができます。アプリケーションがノード内の追加ノードへも書き込みを実施することができるようになり、Writeのパフォーマンスが向上することでほぼ瞬時にパフォーマンスの改善が実現されます。コンピュートの観点からは、もしも仮想マシンが稼働しているノードがホットな状態であったとしたら、追加の新しいノードで既存ノードのコンピュートキャパシティを向上させることができ、結果として新たなノードの追加はレプリカの書き込みを改善するだけでなく、これらの仮想マシンのRead/Write両方の遅延の改善に繋がります。AOSはアーキテクチャ内で専用のキャッシュドライブを使うことはないため、既存のアプリケーションはマニュアルでの構成変更などを伴うことなく、すぐに追加されたリソースの効果を得ることができます。キャパシティの分布を均一化するためのリバランスを行っている最中であっても、リバランスを行うバックグラウンドのI/Oがフロントエンドのアプリケーションを圧倒しないことを保証するAOSのアルゴリズムがアプリケーションへのパフォーマンスの影響を最小化します。

 

なぜこれが重要なのか?

Nutanixでは、管理者は成長や拡張を計画する際に予測を行う必要はありません。AOSはキャパシティとパフォーマンスをベースに動的にリソースの利用状況のバランスを図るため、管理者は容易にストレージオンリーノードのような異機種ノードを同じクラスタ内に混在させることができます。これによって環境とアプリケーションのニーズがどのように変わっていくかに対応できるだけの柔軟性が生まれます。柔軟な拡張性は均一なクラスタをいくつも管理しなければならないようなインフラストラクチャーのサイロを作る必要性がなくなることから、管理のシンプル化に繋がります。AOSの自動化された、即座のリソース利用とリバランスによって、夜間や週末に環境を拡張するための特別なメンテナンスウィンドウを捻出する必要がないため、更に管理時間を短縮することができます。最後に、管理者はアプリケーションのニーズに合わせて即座に拡張を行うことができます。もしかすると利用しないかもしれない箱やラックに入った機材や、時にはラッキングされて電力を消費しておりながら、マニュアルで介入しない限りは価値を産まないラック内の機器を予め先行投資で用意しておく必要はありません。

さて、ここまでで、クラウドの原則とAOSのアーキテクチャを見てきました:

  • レジリエンシーと一貫したパフォーマンスを提供する動的に分散されたストレージ
  • このストレージによってインテリジェントなアプリケーションを意識したデータの配置管理が実現され、アプリケーションにとって適切なパフォーマンスと障害からの迅速な復旧が実現します
  • このインテリジェンスはシームレスなパフォーマンスとキャパシティのための自動化された拡張を提供します

上記は重要なAOSのコアとなる考え方で、データストレージとその管理の基盤の中核となっています。その他のNutanixのすべての機能も全てこの強力な基盤の上に構成されています。次はAOSがきめ細やかで効率的なスナップショットをどのようにネイティブに提供しているのか、そしてエンタープライズグレードのレプリケーションとアプリケーションのマルチサイトでの災害復旧(DR)をどのように実現しているのかについて掘り下げたいと思います。


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