ハイブリッドマルチクラウドにおける経済効果の調査結果


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Nutanix Clustersを評価したクラウド技術の性能検証の専門家が、 クラウド環境におけるよりよい経済運用を見出すヒントを提言します。本記事は Tom Mangan氏が 2023年3月28日に投稿した記事の翻訳版です。原文はこちら

 

 

クラウドに経済的なメリットはあるのでしょうか?Tony Palmerは「それは、そのとおりです。ただ、どういった点に目を向けるべきかが問題なのです。」と述べています。

Palmerは、マサチューセッツ州ボストン郊外のニュートンに拠点を置く技術コンサルティンググループ、Enterprise Strategy Group [esg-global.com] (ESG、TechTargetの一部門)の主席検証アナリストです。ESGが得意とする専門性のうちのひとつが、一般的なエンタープライズ・テクノロジーの有効性を検証し、その検証結果を徹底的にレポートすることです。

「技術検証には、製品やソリューションが謳い文句通りに機能するかどうかを確認するテストの要素があります。」と、Palmer氏はThe Forecast by Nutanixのインタビューに答えています。

Palmer氏は、検証がハードウェアやソフトウェアの性能を文書化するだけではなく、テクノロジーソリューションのビジネス価値をも実証しなければならないのであると、言及しています。

 

クラウドの経済的な利点とは?

クラウドの経済的利点を検証することは、テクノロジー・アナリストに共通する楽しみです。クラウドがアジリティ(俊敏性)、スピード、スケールを提供することに疑いの余地はありません。しかし、クラウドの効率性についてはどうでしょうか。クラウドのコストは通常、クラウドの利用量と連動して上昇するため、その際のクラウドの効率性はより大きな課題となります。

この板挟み的な難題は、2021年にシリコンバレーのベンチャーキャピタルであるAndreesen-Horowitz氏が発表した、影響力のある記事に端を発しています。この記事は、あることを指摘しています。企業のエンタープライズクラウドの導入が拡大するにつれ、企業のコストは爆発的に上昇し、結果、時価総額が数十億円減少している、すなわち、市場シェアの拡大や顧客体験の変革など、より差し迫った問題に費やした方が良い資金がクラウドのために費やされている、ということです。

 

イメージソース: a16z

 

Palmer氏は、テクノロジー製品(特にクラウド製品)の検証者として、企業がクラウド技術を採用するビジネスの最前線にいます。

「成熟が急速に進んでいます。クラウドは、ビジネスの場として成立しているのです。」と、彼は述べています。

ESGの市場調査においても、この仮説は支持されています。ESGが調査した10社のうち9社が、クラウドの経済的メリットを享受するために、ビジネスのデジタル化を進めています。

Palmer氏は、「調査対象の80%が、今後5年間のうちにパブリッククラウドへ移行する有力な候補となるアプリケーションやワークロードがあると答えています。」とも、つけ加えています。

しかし、これらのクラウド導入者の多くが、大規模なクラウドスペースのレンタル代について、その全コストが明らかになったとき、その値段の高さに驚くことでしょう。さらに、たとえオンプレミスの方が低コストであっても、ワークロードをオンプレミスのデータセンターに戻すことの複雑さを、すぐさま思い知ることになります。

同時に、彼らクラウド利用者は、クラウドのスピードとスケールの優位性を失いたくないとも考えています。そのため、クラウドの費用をコントロールできるような効率性を追求し、最適化を図ることになります。

つまり、クラウドの経済的メリットは、ハイブリッドクラウドへの完全移行によって得られる長期的コスト削減と、永続的な戦略としてクラウドならではの利点を活用しようとする意欲から生まれるということです。

 

最新のツールでクラウドの効率化をさらに促進

 

これまで、マルチクラウドのハイブリッド環境において経済効率を高めるには、自社のインフラを綿密に最適化し、将来を慎重に予測して投資に見合うかどうかを検証することが必要でした。

しかし、厳しい経済状況の中、企業はパブリッククラウドをより賢明に、より効率的に活用する方法を必要としています。クラウドプラットフォームから価値を引き出すことができる最新のツールがあれば、経済効率の実現に手間やコストがかかることはないからです。

Nutanix Cloud Clustersは、プライベートとパブリックのインフラストラクチャを統合することで、クラウドの経済的メリットを活用しようとする企業のニーズを満たすことを約束する製品です。

NC2により、ITチームは、自社のプライベートクラウド上のソフトウェア・ディファインド・オペレーションをコピーし、パブリッククラウドにそのシステムの完全なコピーを生成することで、企業は必要なときに、パブリッククラウドのコンピューティングリソースをより効果的に活用することができるようになります。

また、Microsoft Azure cloud ecosystemは、パブリッククラウド空間でアプリケーションを管理するための優れたツールやサービスも提供しています。ハイブリッドやマルチクラウドフレームワークへの拡張を目指す企業にとって、NC2 on Azureは、Azure-nativeのサービスとの高い互換性を維持しながら、プロセスの加速とコストの低減に貢献します。

 

A True Hybrid Cloud with Nutanix Cloud Clusters on Microsoft Azure

 

主な使用例は、NC2、Azure、およびその他の最新のクラウドツールを採用することで、クラウドの経済的な利点がどのようになるかを示しています。組織はこれらのツールを使って、データ保持の強化、ノードの自動管理、びるとインのクラウドをまたがるネットワーク機能の統合を促進しています。

 

仮想化と自動化がもたらす経済的メリット

 

クラウド効率化への1つの道筋が、Palmer氏と共著者のKerry Dolan氏が2021年に実施した技術検証で浮かび上がりました。彼らは、仮想化、自動化、直感的なダッシュボードを使用して、クラウド管理を簡素化するNutanix Cloud Platformの性能を深掘りしたのです。

Nutanixは、従来の3層構造のデータセンター(コンピュート、ストレージ、ネットワーキング)をハイパーコンバージドインフラと呼ばれるものでエミュレートするソフトウェアのパイオニアです。HCIは、IT管理者が旧世代のテクノロジーで必要とされたうちの何分の1かのわずかな時間で、コンピューティング環境の立ち上げを可能にします。

 

ハイパーコンバージドインフラ内に同時に存在するITスタックのコンポーネント

 

その結果 「新しいアプリケーションを導入する必要がある企業は、より早く本番環境に移行することができます。」とPalmer氏 は述べています。

 

一体、どの程度、速いのでしょうか?

Palmer氏 は、このプロセスを詳細に調査しました。彼が分析したある企業では、クラウドにクラスタを展開するのに1週間に平均約38人の工数がかかっていました。Nutanixのソフトウェアでは、この時間を約1時間に短縮することができました。

骨の折れる手作業から解放されたこの自動化について、「実に壮観です。」と、彼は述べています。

自動化により、クラウドリソースの利用量も劇的に減少します。これは、クラウドの経済的メリットを十分に発揮する上で非常に重要です。

「クラウドでは、分単位でハードウェアをリースしているようなものです。」とPalmer 氏は説明しています。クラウドの運用にかかる数分、数時間、数日を削減するごとに、企業はクラウド環境の管理を経済的にし、かつ最適化を実現することができます。

「ITリソースと運用タスクのオーケストレーション 及び 自動化により、あらゆる規模の組織でコストと生産性を大幅に削減できることを確認しました。」と、彼は述べています。

「その中には、オンプレミスではなくクラウドでインフラを導入した場合、導入から1日目にかかる時間が最大97%短縮されたことや、データセンター内の従来のインフラと比較した場合、AWS上のクラスタによる導入でIT管理者のコストが最大96%削減された事柄なども含まれています。」

これらの結果は、AWSベースのクラスタのESGハンズオンテストと、現場でソフトウェアを使用している顧客との議論に基づく計算を反映しているとPalmer氏は述べています。

「私たちは、できる限り保守的であることを心がけ、お客様から直接入手したデータのみを使用しました。だからこそ、この数字を支持することができるのです。」

 

テクニカルバリデーション(技術検証)をするために必要なこと

 

Palmer氏によるNutanixのツールの検証をざっと見ただけでも、クラウド関連技術やクラウドの全体的な経済的優位性を高度に評価する特徴が表れています。ESGは、企業によってニーズが異なるため、これらのテストは出発点に過ぎないと警告していますが、これらの要素は、すべての企業がソフトウェアのオプションを評価する際に調査する必要があります。

ESGは、Nutanixの検証において、クラウド環境で頻繁に登場する3つの主要な技術分野に焦点を当てました。

 

データベース

クラウドでデータベースを実行するには、高性能な技術インフラが必要です。ESGは、MY-SQLおよびOracleデータベース上でNutanixのソフトウェアを評価し、1秒あたりの入出力や1分あたりのトランザクションなどのデータポイントを測定しました。テスト結果は、特定のハードウェアとソフトウェア各々が命名され、それぞれの集計方法について詳しく説明されています。

ESGは、2020年版のNutanixソフトウェアと2021年版のNutanixソフトウェアの比較も行いました。その結果、ESGが実施したすべての実験において、Nutanixは約束通りであり、クラウドにおける経済的な優位性が高い可能性があると、公正に評価されました。

また、ESGは、データレイクやSplunk SmartStoreのようなビッグデータ、および分析テクノロジーとNutanixのソフトウェアを比較検討しました。このデータレイクは、構造化データと非構造化データを一元的に管理し、学習アルゴリズムが分析してビジネスインサイトを導き出すための場所です。

Splunkのテストでは、ESGはSplunkの混合ワークロードを拡張するNutanixの能力を測定し、ランダムIOPS、シーケンシャルIOPS、ランダムスループット、シーケンシャルスループットを比較しました。また、ベアメタル上のSplunkとNutanix上のSplunk SmartStoreの総所有コストを比較しました。

 

エンドユーザー・コンピューティング

仮想デスクトップインフラ技術は、COVID-19の流行に対応してリモートワークを可能にする企業にとって重要であることが判明しました。ESGは、Citrix VDI環境のリニアスケーラビリティと1,400台の仮想デスクトップのログオンストームという2つの重要な分野でNutanixのVDIソリューションをテストする実験を実施しました。

最初のテストでは、Microsoft OfficeやAdobe Acrobatなどの高度なアプリケーションを運用しているユーザーを対象に、小規模なクラスタでNutanixのVDIテクノロジーを測定し、その後、規模を拡大してもパフォーマンスが低下しないことを確認するために、はるかに大規模な環境へとランプアップしました。2回目のテストでは、通常業務でよくある1000人以上が同時にログインした場合のユーザーパフォーマンスを評価しました。

「私たちのラボは仮想なので、テストはすべてリモートで行い、AWS上のクラスタを実行しました。」 「誰でも、まったく同じクラスタを立ち上げて実行し、レポートのほぼすべてを検証することができます。」とPalmer氏は述べています。

 

クラウドがもたらす将来の経済的優位性をつかむ

最適化、自動化、仮想化、検証の進歩はすべて、ハイブリッドマルチクラウドで経済的な効率性を見出すための、現在および最新最良の方法を構成しています。これらの進歩を採用する企業は、クラウドの経済的優位性を正確に理解しています。

しかし、将来に備えるには、新たな課題や新たなソリューションが生まれることに対して心を開き、いつでも対時できる姿勢を準備しておくことが必要です。最近では、NC2のように費用対効果の高いハイブリッドモデルへの移行を可能にするツールも登場しており、その必要性はますます高まっています。

このようなツールを活用することで、将来を見据えたクラウドネイティブな開発が可能になります。完全なクラウドネイティブを実現するには、それなりの課題がありますが、ハイパーコンバージドインフラを備えた組織であれば、そのような課題にも対応することができます。

ITの未来はハイブリッドマルチクラウドにあると言われていますが、多くの企業は、クラウドがもたらす直接的な経済的メリットを認識することが難しいという課題に依然として直面しています。多くのソリューションがある中で、正しい選択肢とは、それを採用する組織にとって最もシンプルであることを約束するものであること、が多いのです。

 

編集後記:"ハイブリッドマルチクラウド環境におけるNutanixクラスタの評価 "をダウンロードしてください。

 

 

本記事は、2022年2月10日に公開されたオリジナル記事の更新版です。

Tom Manganは編集者です。

クラウドコンピューティングとデジタルトランスフォーメーションを専門とする、ベテランのB2Bテクノロジーライター兼エディターです。彼のウェブサイトまたはLinkedInでお問い合わせください。

 

© 2023 Nutanix, Inc. すべての権利を保有します。追加の法的情報については、こちらをご参照ください。

 

 


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