本記事はNutanixのLaura Jordana, Technical Marketing Engineer NCM と Christine McMonigal, Director of Hyperconverged Marketing at Intel が 2023年6月2日に投稿した記事の翻訳版です。
原文はこちら。
高速なアプリケーション開発
2020年の初頭、パンデミックが勃発した際に、Nutanixで我々はお客様が我々の製品とサービスをウェブブラウザーとインターネット接続だけですぐに使用できるアプリケーションを開発している真っ最中でした。この重要性は世界中で対面でのミーティングが文字通りキャンセルされていく中で、大変重要な物となっていきました。我々はデジタル化を加速し、お客様が我々と適切な方法でやり取りをするやり方を実現しなくてはなりませんでした。我々は他の多くの人々がそうであったように、迅速な拡張性が必要で、これを実現するためにパブリッククラウドを活用したのです。
Intel Virtualization Technology もしくは Intel VT-xの能力を活用し、我々はパブリッククラウド内でセキュアな入れ子(nested)仮想化の恩恵を受けることができ、これによって、我々のAHVハイパーバイザーを仮想化し、そのハイパーバイザー内で仮想マシンを稼働させ、デモデータやアプリケーションを提供することができたのです。これは現在Nutanix Test Drive として知られることになります。
Nutanix Test Driveとは?
Product-led growth(製品主導の成長)について耳にしたことがあれば、製品の利用がお客様の獲得、維持、そして拡張を推進するということを知っているはずです。Nutanixでは我々はお客様の大部分がITプラクティショナー(実践者)であり、こうした人々は通常まずはハンズオンを受講することで製品について学びたいと考えており、ホワイトペーパーや営業マンを通して学びたいと考えてはいないということを理解していました。
Test DriveはNutanix製品とソリューションの機能についてのショーケースを作成し、お客様やその候補に対して可能な限り面倒を感じさせないようにしています。Nutanixの開発チームはAHVハイパーバイザーを検証目的で仮想化し、仮想化されたNutanixクラスタの展開をAPI駆動で行える内部向けのプラットフォームを開発しました。
NutanixのTechnical Marketing Engineering(TME – テクニカルマーケティングエンジニアリング)チームは以下のように多くのことが行えるアプリケーションを開発しました:
- オーケストレーター経由ですぐに利用できるNutanix Test Driveクラスタのプールを維持する
- VPCを活用し、それぞれのクラスタを隔離した上で、これらのクラスタにアサインされたユーザーを管理する
- デモデータを組み込んだこれらのクラスタに対してユーザーを認証する
- ガイドツアーとチャット機能を提供する
オンプレミスへの移行
我々は元々外部のユーザーに対してできるだけ早いアクセスを実現するため、Test Driveの実装にあたりパブリッククラウドサービスを活用していました。これらのサービスにはバックエンドサービス経由で仮想化されたNutanixクラスタを展開するエンジン、ユーザーのログインと認証、ユーザーとクラスタの管理、そしてもちろん、クラスタ自身が含まれます。
サービスがスタートし、非常に多くのTest Driveクラスタが起動されました、我々はすぐにワークロードをオンプレミスへと戻さなければならないということに気が付きます。これが実現すればパフォーマンスについて更に統制することができますし、経費についても予測性を高め、削減することができます。加えて、我々はNutanix Cloud Platformがこうしたタイプのアプリケーション向けに作られていることを知っていました!オンプレミスの環境に多くのワークロード、クラスタ自身をホストさせることができたのです。同じ Intel VT-xが異なる世代のIntel Xeonプロセッサであったとしても環境間の容易な移行を実現してくれました。
Nutanix Cloud PlatformはAPI駆動でソフトウェア定義のスケールアウトストレージとネットワークをFlow Virtual Networkingのようなサービスとともに提供します。NutanixのVPCと共に、我々は既存のクラウドオーケストレーションツールから簡単に展開が可能なセキュアなマルチテナントも得ることができます。簡単にすぐに利用可能なNutanix Test Driveクラスタをホストし、ユーザーの隔離も維持することができました。依然として我々はパブリッククラウドをコアサービスのいくつかで利用しています。我々は静的な1対1のNAT構成を利用し、ユーザーをパブリッククラウド内にホストされたプロキシー経由でオンプレミスのデータセンター内で稼働している実際のクラスタへと接続させる必要があります。
オンプレミスとクラウド間のネットワーク接続はスタンダードであるIPSEC VPN接続と経路広報のためのBGPを利用しています。これは非常に柔軟性があり、スタンダードをベースとした接続という意味では新たな接続をどこから、どこへでも、つまり、どんなクラウドプロバイダーや物理ゲートウェイにでもブリッジできる状態にあるということです。
ビジネス上の成果
Intel Xeon スケーラブルプロセッサを利用した一つの14ノードのNutanixクラスタではそれぞれが5VMからなるTest Drive環境を最大120までホストすることができます。つまり、120人のお客様とその候補がいつでもNutanixを試用するためにログインすることができるということです!もしも更に環境が必要になれば、パブリッククラウドへとバーストすることができ、Test Driveは真のハイブリッドクラウド構成になります。
想定されるワークロードの大部分はオンプレミス側で動作することになったため、クラウドのコストの削減を実感することができました。実際には、イベントや、予定されたブートキャンプ、またはメンテナンス時などに、追加リソースをクラウド内で起動させる機能は維持しています。このバランスによって我々はワークロードをクラウドスマート流に展開することができます。高速なサービス開発とバーストユースケースはクラウド上での展開の速度と何ら変わりません。テクノロジーの開発期を超えたワークロードは長期的な採用に向けてコストの最適化を考えるとオンプレミスに展開されることになります。
Intelの能力を活用する
我々は入れ子になった(nested)仮想化を利用しているため、コンピュート、メモリ、そしてストレージに渡って高性能、大容量を実現できるハードウェアプラットフォームを必要としていました。更に我々はTest Driveの仮想化クラスタの物理ノードあたりの統合率を最大化したいとも考えていました。この統合率を実現するための支配因子はCPUであるということを突き止め、Intel Xeon Goldプロセッサがコンピュートヘビーな要件に対して強力なパフォーマンスとコア統合率を提供できるということを見つけ出しました。
我々のこれまでの本稼働環境では、我々は14ノードのNX-8170-G7を利用して、Test Driveクラスタをホストしています。それぞれのノードはデュアルソケットでIntel Xeon Gold 6248Rプロセッサ(ノードあたり48コア)@3GHz、1.5TBのメモリ、14.5TBのSSDストレージで構成されています。
我々は直近、新たにIntel Xeon スケーラブルプロセッサの第3世代を搭載した11ノードをこの環境へ追加しました。新たなノードの諸元は以下にあります。
Nutanix Cloud Platformがどのようにストレージを管理するかという詳しい情報についてはNutanix Bible の分散ストレージファブリック(Distributed Storage Fabric)のセクションをご参照ください。
Product Code | Description |
NX-3155GN-G8 | NX-3155GN-G8 |
C-CPU-6348 | Intel Xeon Gold 6348 processor (2.6 GHz/ 28-core/ 235W,) |
C-MEM-64GB-3200 | 64GB Memory Module (3200MHz DDR4 RDIMM) |
C-SSD-1.92TB-A 1.92 TB SSD | 1.92TB SSD |
C-NIC-25G2B1 | Intel 25/10GbE, 2-port, NIC (Intel XXV710-DA2) |
図 3. 新たな環境の諸元
あなた自身のプライベートクラウドを構築する
Intel Select Solutions for Nutanix HCIで、Nutanix向けの最適化された構成を参照することができ、NutanixとIntelに支えられたあなた自身のプライベートクラウドに必要なハードウエアコンポーネントの評価、購入にかかる時間を短縮することができます。
Nutanixソフトウェアについて更に詳しく知りたい場合、遠慮なく無償のNutanix Test Driveを受講ください https://www.nutanix.com/testdrive.
Flow Virtual Networkingについてさらに詳しく知りたい場合、我々の製品ページをご参照ください https://www.nutanix.com/products/flow/networking.