アジア太平洋地域-日本のビジネスを牽引するクラウド技術の動向について


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業界レポートや各地域の専門家は、アプリケーションやデータを管理するための技術に巨大投資が行われると予測しています。

 

 

本記事は Scott Steinberg氏が 2023年4月3日に投稿した記事の翻訳版です。原文はこちら

 

市場調査会社IDCによると、2026年までに、アジアを拠点とする2,000社のトップ企業の総収入の40%が、デジタル製品、サービス、体験によって生み出されるようになるとのことです。これにより、爆発的に増加するアプリケーションやデータ、そしてそれらを実現するシステムを管理する必要性が高まります。

 

従来のデータセンターで運営されている技術が、「旧態依然」であり続けることは、もはや不可能です。また、クラウドサービスへの移行を急ぐことは、必ずしも最良の反応とは言えません。これらのことは、COVIDによる混乱後のビジネス調整で明らかになりました。と、NutanixのAPJセールス担当ジェネラルマネージャー兼バイスプレジデント(営業部長)であるAaron White氏は述べています。

 

「組織にとって今こそまさに、一歩引いて、パッチワークのような情報技術を手放し、時の試練に耐え得るより永続的で拡張性の高いソリューションへと切り替えるべき時なのです。」とWhite氏は述べています。

 

その結果、だんだんと、企業の多くが、ハイブリッド型マルチクラウドITオペレーションを採用し、構築するようになってきています。

White氏は、APJ全域の顧客が、デジタルトランスフォーメーションとデータセンターの最新化を優先し、パンデミック時にパブリッククラウドとデータベースを急いで導入した状況を継続しつつ、より永続的でかつ安定したソリューションへ到達したと見ています。

 

「顧客は、アプリケーションの数が飛躍的に増加することで、その管理の必要性に迫られると同時に、データベースのスプロール化(無計画な広がり)にも対処せざるをえません。」

「このことは、この地域のITチーム全体にまたがって、いくつかの重要な傾向をもたらしています。」と、White氏は述べています。

 

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IDCは、今後数ヶ月内に、この地域の企業が、コスト削減と効率化の手段として、ITソリューションに多額の投資を行うであろうと言及しています。同様に、アプリやデータベースの管理だけでなく、人材不足、サプライチェーン問題、インフレ、サイバーセキュリティの課題、景気後退に関連するリスクなど、今後の懸念事項を相殺する方法として、ITへの投資を拡大すると、調査会社が指摘しています。

 

しかし、歴史的に見れば、こうした課題に取り組むために、多くの企業はさまざまなクラウドテクノロジーを組み合わせてきました。Canalys社の調査によると、APAC地域のクラウドソリューションに対する需要は、世界のクラウド支出の約14%を占めており、この数字は増加の一途をたどっているとのことです。

 

Boston Consulting Groupは、2021年に発表した、The Future of Cloud in Asia Pacific reportの中で、「未来はクラウドにあり、アジア太平洋地域におけるクラウドの需要と導入は、世界の他の地域を上回ると予測される。」と述べています。同グループは次のように説明しています:

 

  • 今後、企業がクラウドに移行する際に、一つの平坦な定まった道筋は存在しません。むしろ、IT要件、経営資源、戦略的目標が、各企業の異なる個別事情と同様に、それに見合ったより個別的で柔軟なITソリューションが求められるようになるでしょう。
  • クラウドの導入は、多くの場合、段階的に行われます。ほとんどの企業は、新しいソリューションの導入展開と試み、提供サービスの拡大、そして規模に応じた効率的な運用に取り組む中で、パブリックとプライベートクラウド技術を段階的に組み合わせて活用する必要に迫られることでしょう。
  • 今後数年間は、デジタル戦略を形成する上で、ビジネス戦略がより大きな役割を果たすことになるでしょう。それに伴い、クラウドの計画・準備プロセスにおいては、運用ワークロード、分散コンピューティングのニーズ、法規制への対応など、組織のあらゆる要請を考慮する必要がますます高まるでしょう。
  • APACの企業リーダーが、今後数年間、成長を促進するためにクラウドベースの製品に期待する主な分野は、イノベーション、新しいソリューションの市場投入のスピード、組織の効率性とセキュリティの向上、企業の回復力の強化などです。

 

Deloitte US Future of Cloud Surveyによると、企業はクラウド機能の付加価値を高める「フォースマルチプライヤー」として期待しています。具体的には、業務の効率化と強化、生成されたデータからより多くの価値を引き出すこと、新しいアプリケーションの開発、未使用リソースへの無駄な支出の抑制など、です。

 

NutanixのWhite氏は、より多くのアプリケーションとデータを管理することで増大する複雑さを抑制するために、多くの企業がハイブリッド・マルチクラウド戦略に舵を切っていると指摘しています。この指摘は、リソースの無秩序な拡散を管理することに役立っていると言えるでしょう。

 

「パッチワークのようなITを進めることは、もはや実現可能とは思えません。」と彼は述べています。

 

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世界のIT意思決定者約1,500人を対象とした2023年版Enterprise Cloud Index(ECI)の調査結果は、White氏のポイントを物語っています。Nutanixが後援したECIレポートでは、プライベートITインフラ(オンプレミスおよびホスト型)、パブリッククラウド、エッジロケーションにまたがる混合インフラの利用が顕著に増加していることが明らかになりました。このため、IT担当者はアプリケーションとデータを管理し、保護するための統一された場所を求めています。複数のITインフラを活用する組織の数は、2023年の60%から近い将来74%に増加すると予想されています。回答者の95%近くが、多様な環境にまたがるアプリケーションとデータを管理するための単一の統一された場所を持つことが有益であると考えています。

 

ハイブリッド型マルチクラウドITの恩恵を受ける企業が増えていますが、そうでない企業は岐路に立たされていると、White氏は指摘します。White氏は最近になって、タイ王国の英語日刊新聞やその他の出版物に対して、アジア太平洋および日本地域全体で、この新しいモデルへの移行を促す3つのトレンドが見られると語っています:

 

  • リモートワーカーやハイブリッドワーカーをサポートするために、ITチームは環境整備を成功させようと急ぎましたが、高額で、かつ無計画にクラウドを導入した結果、管理の難しさに直面するといった新たな課題を生み出しました。目下、ITチームは将来に向けて、一貫性があり、拡張性を備えた運用モデルを作りたいと考えています。
  • 立ち止まることは選択肢にはないのです ー 現状を引きずりながらであったとしても、です。ITチームは、コストをコントロールしながら、頑丈で適応力のある組織を構築する方法を考えようとしています。パンデミックを乗り越えた技術の多くが、ニーズを支えるアプリやデータベースの数が爆発的に増えると、以降、対応できなくなるかもしれません。
  • 今こそ、アプリの爆発的な増加に先手を打ち、データベースのスプロール化を抑制する時です。複数のクラウドや環境にまたがってアプリやデータベースを導入運用するということは、セキュリティ、ガバナンス、運用上の懸念を含むスプロールを管理しなければならないことを意味します。複雑化するアプリケーションやデータベースをより適切に管理するために、ハイブリッド・マルチクラウド・アプローチを採用する企業が増えてきています。同じポリシーとツールで統一された環境を保ち、すべてのクラウドを可視化し、自動化を活用することは、データをコントロールしようとするデジタル企業が成功するために必要なことなのです。

 

調査会社Gartnerによると、2022年から2026年の間に、大企業は非構造化データの容量を、エッジまたはパブリッククラウドで3倍に増やすとのことです。このような状況に対処するため、White氏はITリーダーへ向けて、妥当なクラウド導入要件を特定し、不確実性には慎重にかつアジリティ(俊敏性)をもって対峙し、アプリ開発の爆発的な増加に先手を打ち、データベースの乱立を抑えるよう、アドバイスしました。

 

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ハイブリッド・マルチクラウド技術によって、ITチームがアプリやデータを管理、移動、拡張し、いつでも最適なインフラ上で運用可能となったことを、White氏は説明しました。

 

日本の札幌市は、Nutanix Cloud Clusters(NC2)を使用して、オンプレミスインフラとAWS間のシームレスな接続を可能にしました。」「札幌市は、ITの複雑さと運用負担を大幅に軽減することができました。」と、White氏は述べています。

 

White氏は、ITシステムを最新式にした地域の企業がすでに、COVIDパンデミックの課題を乗り越えて導入運用が成功した事例を紹介しました。インドのJhaveri Securities は、Nutanixを利用してサーバーを管理し、ダウンタイムやレイテンシを回避してリモートでオペレーションを運用しています。台湾のFangliao General Hospitalは、Nutanixのソフトウェアを使用して、大量のCOVID検査データを政府に送信し、リアルタイムの流行予測を支援し、スクリーニング結果をより迅速に患者に還元しました。

 

White氏は、地域経済のデジタル化が進むにつれ、ハイブリッド・マルチクラウド技術が重要な役割を果たすと予想しています、と自身で語っています。

 

「使い慣れたインフラを変えるのは大変なことですが、行動を起こさなければ、必然的に衰退してしまいます。」彼はそう述べています。

 

「ハイブリッド・マルチクラウドのアプローチを採用することで、パッチワークが破れてしまう前に、先手を打つことができます。アプリやデータが異なる環境間でシームレスに移動する未来に備えることができるのです。」

 

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Scott Steinbergは、ビジネス戦略家、受賞歴のあるプロフェッショナルスピーカー、トレンド専門家、未来学者です。著書に『Think Like a Futurist』『Make Change Work for You: 10 Ways to Future-Proof Yourself, Fearlessly Innovate, and Succeed Despite Uncertainty』『Fast >> Forward: How to Turbo-Charge Business, Sales, and Career Growth』(いずれもベストセラー)があります。また、BIZDEV: The International Association for Business Development and Strategic Partnerships™の代表取締役社長兼CEOでもあります。詳細は、www.futuristsspeakers.comと LinkedIn をご覧ください。

 

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