Xi Clusters: 完全なるハイブリッド

  • 9 May 2019
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本記事は2019年5月8日のCTO, Cloud ServicesのBinny Gillによる記事の翻訳版です。
原文を参照したい場合はこちら

5億年ほど前、海の生き物は陸上への進出を開始しました。多くの試行錯誤を通しての進化によって、いくつかの選ばれし生き物は陸上と水中の両方で生活できる能力を獲得します。両方の場所での生活を当たり前と感じることができるようになるこの能力は劇的な躍進であり、このハイブリッドな動物にとって成功の主要因となります。しかしながら、ほとんどの魚類は今日においても海洋での生活をそのまま残しています。魚類を個体で水族館に展示する人はいませんし、その水族館を湿地帯の中に作って、それを適応だとか、移行だとは言わないでしょう。これは不自然なlift-and-shift(手間のかかる引っ越し)です。生は(そして、さらに重要なことに死は)、自然と脆弱な進化をふるいおとし、柔軟性と効率性を備えた優れたデザインを生き残らせます。しかしこれはおよそ2億年前に行われた試みと熟成の連鎖を経て、真のワニ(クロコダイル)が登場することになります。それが故に彼らはこの惑星を支配し、大型動物の天敵で有り続けています。


"The eye of a caiman" by Another Seb is licensed under CC BY-NC-ND 2.0

テクノロジー産業においても進化はおこりますが、もっと劇的なスピードで行われます。およそ10年ほど前、エンタープライズのITインフラストラクチャはクラウドへの以降という課題に遭遇しました。これは初期投資を減らしたい、俊敏性を上げて、グローバルスケールでビジネスを迅速に拡大したいという欲求によって駆り立てられたものです。期せずして訪れた進化はハイパーコンバージドインフラ(HCI)と呼ばれ、ほぼ同時に発生しました。クラウドのような機能をエンタープライズのインフラストラクチャへもたらしたのです。3階層アーキテクチャは魚類のようなもので、クラウドの中では生き延びることができません。検索エンジン企業による初期のSANとNASアプライアンスを用いた3階層アーキテクチャの試みは失敗に終わりました。HCIはエンタープライズの中の新たなクラウドのようなアーキテクチャ内において、淘汰されることなく生き延びています。この最初の移行は成熟しつつ有りますが、いくつかのHCIアーキテクチャは「海からでてきて」ハイブリッドクラウドを形成しつつあります。ーそしてそのいくつかはほかを圧倒しつつあります。
自然界と同様に、あらゆるエンジニアリングアーキテクチャの成功のためにはシンプルさと効率性が不可欠です。
AWSはクラウドコンピューティングのリーダーであり、Nutanix HCIソフトウェアスタックをクラウドへもたらすことをそのベアメタルサーバへのAPI駆動のアクセスによってシンプルにしています。HCIスタックをAWSベアメタルへともたらす方法にはいくつもの違う道がありますが、Nutanixはこうしたアーキテクチャが最も我々双方の顧客に興味を持って迎えられるであろうという確信を持って、最も根源的な問題へのアプローチの方法を取りました。
Nutanixは完全なるハイブリッド性と完全なる自在性を備えたある意味での最初のハイブリッドクラウド製品をご提供します。詳しく見ていきましょう:

完全なるハイブリッド性

  1. 多くの顧客はすでにAWSのアカウントを保持しています。完全なるハイブリッド性には既存のAWSアカウント、VPC、VPN、ダイレクトコネクトの利用が利用した上で、プライベートとパブリッククラウドを一緒にしなくてはなりません。Xi Clustersでは、AWSの既存のお客様は自身の既存の環境を利用し、Nutanix Enterprise Cloud OSを自身の既存の環境内に起動させることができます。新しいAWSアカウント、VPC、WANネットワークなどを作成する必要はありません。
  2. 完全なるハイブリッド性はクラウドネイティブサービスとNutanix Enterprise Cloud OS上で動作している以前からのアプリとコンテナの共存を効率の悪いネットワークゲートウェイやVPCのピアリングなしに実現することができます。Xi Clusterを利用することで、古くからのアプリがクラウドネイティブサービスやアプリと同一のサブネット上におけるだけでなく、最低限のオーバーヘッドでネイティブなネットワークパフォーマンスを得ることもできます。これはまた、Xi ClusterからAWS EC2ネイティブへとアプリケーションを移行させること、またはその逆をIPアドレスの変更やネットワークのいかなる最高性も伴わずにシンプル化することにもなります。
  3. ハイブリッドであることのキー要素はパブリッククラウド側に管理のオーバーヘッドを加えることなくパブリックとプライベートの両方を管理できるという点があります。Xi ClustersはAWSベアメタル内にAOSノードをシンプルにもたらすだけでなく、それらを既存のPrism Centralから管理し、仮想マシンのネットワークやネットワークゲートウェイ仮想マシンの管理を伴うことはありません。

完全な自在性

  1. クラウドインフラストラクチャはちょっとしたバーストを許可できるべきです。AWSはEC2内でelastic bare metal サービスを提供しています。Xi Clusterでは顧客はオンデマンドに数分でクラスタを起動することができます。クラウドインフラストラクチャはAWSから時間単位の細やかさで提供されます。クラスタのキャパシティ要件が増加、または減少したのに合わせて、ノードの追加、削除がオンデマンドで行なえます。
  2. クラウドインフラストラクチャでは資産をビジネスが散発するそのたびに再作成または移行することを不要としなければなりません。Xi Clusterはhibernatingをサポートしており、稼働中のクラスタをその仮想マシンとともにあらゆる期間AWS S3へと休止させることができます。ーこれもまた業界初の機能です。hibernationの最中、コンピュートコストは掛かりません。ワークロードを再び可動させたいという場合にはいつでもXi Clusterをresume(再開)させることができ、すべてのワークロードは息を吹き返します。これによって、季節変動があり、かつ設定を維持しなければならないワークロードに対しての利用も可能となります。

Xi Clusters のデザインの選択

アカウント管理

我々にはXi Clustersを管理する際に新たなAWSアカウントを作成するか、それとも既存のものを利用するかという選択肢がありました。新たなAWSアカウントを利用すレバ、きれいなワーキングスペースを利用することができ、それによって製品を作成することがいくらかは簡単になったはずです。しかし、お客様の目線からはこれは既存のアカウントとクレジットを利用できないことから最適さを欠くことにほかなりません。こうしたことから、我々は新たにAWSアカウントを顧客向けに作成しないということを決めました。お客様はAWSから直接インフラストラクチャの利用量について請求を受け、NutanixへはXi Clusterが利用されている際のXi Clustersが利用しているソフトウェアのコストのみを支払うことになります。

ネットワーク設計

我々にはAWSのサブネットにオーバーレイするネットワーク(VXLANを利用)上にNutanixの仮想マシンを構成するか、AWSサブネット上に直接Nutanixの仮想マシンを構成するかの選択肢がありました。オーバーレイネットワークを展開すればその裏のクラウドネットワークとのインテグレーションが簡単になります。ハイパーバイザーがIPアドレスを管理するため、何も変更が必要なくなるからです。
しかし、オーバーレイを利用するには多くの困難が伴います:
  1. オーバーレイを利用するには管理仮想マシン(最低1つのコントローラーと複数のネットワークエッジゲートウェイ)が必要になります。このオーバーヘッドは我々のシンプルかつ効率的という大前提に反しています。
  2. トラフィックのカプセル化はCPUへオーバーヘッドをもたらします。その大きさは無視できるものではなく、10GBit/sec以上の高い帯域の実現においては難しくなります。
  3. オーバーレイのIPアドレスがAWS EC2ネイティブのIPアドレスと疎通する際にはネットワークエッジゲートウェイを通らなくてはなりません。これはパフォーマンスのボトルネックを作るだけではなく、スケールアウトを難しく(さらなるオーバーヘッドを起こします)し、アップグレード中ダウンタイムを引き起こすことがあります。
ですから、我々はAWS EC2のネットワーキングとのよりネイティブな統合を模索することにしました。この新たなネイティブなネットワークモデルは以下の機能があります:
  1. オーバーレイは必要ありませんから、ネットワークコントローラーやネットワークエッジゲートウェイの役割をする仮想マシンは不要です。管理のための仮想マシンがないということはクラウド内のリソースの節約になるだけではなく、管理の複雑さも低減します。
  2. Nutanix AHV上で動作している仮想マシンはネイティブなAWSのネットワーク機能から提供されるIPアドレスをアサインされ、AWSのスイッチングファブリックからも認識することができます。
  3. Nutanix Xi Clustersや他のEC2ネイティブな仮想マシンがお互いに通信する際には、いかなるゲートウェイも通過する必要がなく、AWSによって直接スイッチが行われます。これによってユーザー仮想マシンはオーバーレイからアンダーレイへのパケットの翻訳を経ることなくネイティブにクラウドサービスとの通信を行うことができます。
  4. 上記を実現するため、AHVはAWSのネットワーク機能と密に統合できるように変更されています。

Xi Clusters のアーキテクチャ

Xi ClustersはオンプレミスのNutanixクラスタと仮想的には全く同じ様に見えるように設計されています。これらのクラスタではCLI、UI、APIへの変更は無いまま、完全なNutanix AOSとAHVスタックが動作しています。これによって、オンプレミスで動作している既存のITプロセスや3rdパーティ統合はAWS内のXi Clusterでも引き続き動作します。
Xi Clusterによって、完全なるNutanix HCIスタックがAWS EC2 bare metalインスタンス上で直接動作できるようになりました。ベアメタルではあらゆるオンプレミスの環境と同様にAHVハイパーバイザーが起動し、コントローラー仮想マシン(CVM)はNVMeインスタンスのストレージハードウェアへと直接アクセスします。Nutanix AOSソフトウェアはローカルのこうしたNVMeディスクを利用し、高いパフォーマンス、低遅延、そして高度な可用性を提供します。AWSで動作しているXi Clustersは既存のオンプレミスのPrism CentralもしくはAWS上のXi Clustersに展開されたPrism Centralから管理することができます。


展開

お客様がXi ClustersをAWS上に展開できるのはmy.nutanix.comアカウントからのみです。日々のクラスタ管理はPrism Centralから行うことができ、AWS内のクラスタの作成、hibernation(休止)、削除、支払いについてはmy.nutanix.comを利用します。

ストレージアーキテクチャ


AWS内のXi ClustersはオンプレミスのNutanixクラスタと似て見えます。1つのクラスタは3台もしくはそれ以上のEC2 i3.metal bare metal インスタンスから構成されます。AHVはベアメタル上で直接動作し、ローカルのNVMeストレージをCVMへと提供します。それぞれのインスタンス上のCVMはクラスタ化され、エンタープライズアプリが必要とする全てのエンタープライズ・ストレージ機能とともに全てのノードに渡る単一のストレージファブリックを提供します。Xi ClustersのストレージファブリックはオンプレミスとNutanix AOS DR、バックアップ、レプリケーション機能を用いて接続することができ、ステートフルなアプリケーションをオンプレミスからAWSへの移動、そしてその逆をシームレスに実現します。
Xi Clustersはネイティブにオンプレミスのストレージレイヤーとやり取りができるだけではなく、Volumes、Files、BucketsのようなNutanixのハイブリッドクラウドストレージ機能もAWS EC2ネイティブで動作するワークロードへ拡張することが可能です。これはオンプレミスへのDRやバックアップの要件のあるワークロードをサポートすることができ、更に、AWS EC2からのコンピューティングのバーストにも対応するというニーズにも答えることができます。

ネットワークのアーキテクチャ


AHV上では、AWSのネットワーク機能とユーザー仮想マシンのネットワーク機能を融合させた組み込みの効率的な分散ネットワークコントローラーが動作しています。ネットワークコントローラーはオーバーレイネットワークは作成しません。動作としてはすべてのユーザー仮想マシンのIPが仮想マシンがたまたま動作することになったベアメタルホストへとアサインされることになります。AHVの組み込みのネットワークコントローラーは単にパケットをホストからホスト上の適切な仮想マシンへと転送するまたは、移行先のホストという場合もあります。IPアドレス管理はAWS VPCと統合されていますので、すべてのユーザー仮想マシンのIPはAWSによって、既存のVPC内のAWSサブネットから割り当てられます。
AHVのユーザー仮想マシンがAWSサービスや他のEC2インスタンスと通信するためになにか追加で構成をする必要はありません。また、EC2インスタンスは割り当てられたIPアドレスを利用してAHV上のユーザー仮想マシン上のサービスへ直接接続することができます。AHVのユーザー仮想マシンとEC2インスタンス間はほとんどネイティブなネットワーク機能のパフォーマンスで利用できます。
上の全てのアーキテクチャの結果として、Nutanix Xi Clustersの稼働のためにネットワークコントローラー仮想マシン、Networkエッジゲートウェイ仮想マシンまたは他の管理のための仮想マシンは必要ありません。
AHVに組み込まれたネットワークコントローラーとオンプレミスもしくはXi Clusters上のクラウド内のPrism Centralで管理されたポリシーによって、マイクロセグメンテーションが実装されます。

オンプレミスと比べて変わらないものは?

ほとんどすべての機能、API、そしてユーザーエクスペリエンスは同様のままです。AWS内のクラスタはオンプレミスのDCの完全なる拡張として振る舞います。オンプレミスとクラウド、そしてその逆のシームレスな移行はアプリケーションへの変更なく行うことができます。

オンプレミスのNutanixとXi Clustersの違うところは?


Xi Clustersの6つのユースケース

俊敏性

成功するエンタープライズは毎日のように自身のビジネスアプリケーションをプレゼンスの迅速な拡張のため、現在自身が物理的なデータセンタ資産を未だ保持していないリージョンへ展開したいと考えています。このニーズはアプリケーションへのいかなる変更も加えずに実現することができます。Xi Clusterによって、エンタープライズは膨大なAWSのグローバルリージョンの中から選んで迅速に自身のワールドワイドでのプレゼンスを高めることができます。

統合

多くのエンタープライズは散らばったデータセンタ資産について、それらを統合または期待にそぐわないデータセンタ資産をシャットダウンしようと考えています。自在なキャパシティに加えて、新たなクラウド環境への移行によるアプリケーション互換性への心配がないため、近くのAWSのアベイラビリティゾーンへの統合するという選択肢はこうした移行に理想的です。Xi ClustersはエンタープライズアプリをそのままAWSインフラストラクチャ上で動作させて、かつ、オンプレもしくはクラウド内のいずれかの1つのPrismコンソールからアプリケーションを管理することができます。

効率性

流通企業はインフラストラクチャの要件の季節的な急変動を目の当たりにしています。新たなノードをオンプレミスに追加することは時間がかかりすぎるプロセスから、多くのエンタープライズが年間の殆どの時期には殆ど使われること無いインフラストラクチャを所持することを強要されています。Xi Clustersを利用すると、エンタープライズはインフラストラクチャ全体の資産を減らすことによって、非ピーク時の利用率を高めることができ、ピーク期にはクラウドへとバーストすることができます。AWS内のXi Clustersとオンプレミスのクラスタは同一ネットワークとストレージのファブリック上にあるため、アプリケーションの往来は簡単です。

継続性

いくつかのふるいアプリケーションはSCSI-PRをサポートした共有ディスクへのアクセスを必要とします。Xi ClustersはこうしたアプリケーションをAWS内で動作させることを実現します。この柔軟性はこれまでにない種類のアプリケーションのパブリッククラウドへの移行を実現します。

パフォーマンス

ハイエンドデータベース、ビッグデータアプリ、もしくはその他のI/O要件の高いアプリケーションは自身のアーキテクチャの変更やIOPSの展開への多くの投資なしには十分なストレージIOPSをクラウドネイティブ環境では得ることができません。Xi ClustersはAOSの高いストレージIOPS能力をAWSのベアメタルサーバ上へともたらし、これまでにない種類のIO要件の高いアプリケーションのクラウドへの移行を実現します。

近接性

アプリケーションをクラウドへと移行させたときにお客様が共通して直面する課題はアプリケーションのすべてのコンポーネントが同時にクラウド対応ではないということです。ですから、共通の課題はオンプレミスのアプリケーションコンポーネントとクラウド内のアプリコンポーネントが長距離で分断され、レイテンシの問題につながることです。これはクラウドへの移行の決意を揺るがしかねません。Xi Clusterではアプリコンポーネントは変更なくクラウドへ移行させることができ、そのクラウドネイティブなコンポーネントとの近接性を維持できることです。このXi Clustersのユニークな統合はネイティブなAWSネットワーク機能とともに、AWS上のNutanixインフラストラクチャとAWSネイティブな仮想マシンの両方において広帯域、低遅延でのアプリコンポーネント間のストリーミングを実現します。

提供開始

AWS上のXi Clustersは今年の夏Technical Previewとして公開される予定です。Xi ClustersのTechical Previewに参加したい場合にはxiclusters@nutanix.comまで御連絡を。

Forward Looking Disclaimers
This blog post includes forward-looking statements concerning our plans and expectations relating to new product features and technology that are under development, including Xi Clusters on AWS, the capabilities of such product features and technology and our plans to release product features and technology in future releases. These forward-looking statements are not historical facts, and instead are based on our current expectations, estimates, opinions and beliefs. The accuracy of such forward-looking statements depends upon future events, and involves risks, uncertainties and other factors beyond our control that may cause these statements to be inaccurate and cause our actual results, performance or achievements to differ materially and adversely from those anticipated or implied by such statements, including, among others: the introduction, or acceleration of adoption of, competing solutions, including public cloud infrastructure; a shift in industry or competitive dynamics or customer demand; and other risks detailed in our quarterly report on Form 10-Q for the fiscal quarter ended January 31, 2019, filed with the Securities and Exchange Commission. These forward-looking statements speak only as of the date of this press release and, except as required by law, we assume no obligation to update forward-looking statements to reflect actual results or subsequent events or circumstances.
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