メモリ利用量の比較 – Nutanix ADSF vs VMware vSAN / DellEMC VxRAIL | Nutanix Community
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本記事は2020年4月1日にJosh Odgers氏が投稿した記事の翻訳版です。 

原文はこちら。本シリーズの索引はこちら。 

 

本シリーズのパート1、vSAN/VxRailとNutanixの利用可能な容量において、Nutanixがより多くの利用可能な容量とともに、重複排除と圧縮はもちろん、イレイジャーコーディングを利用した場合にもより優れた容量の効率、柔軟性、回復力、そしてパフォーマンスを提供することを学びました。

また、DellEMCが「大規模なワークロード向けに最適化したハイパフォーマンスノード」と謳うDellEMC VxRAIL P-シリーズと同等のノードを利用したもう一つ別のvSAN/VxRAILNutanixの利用可能な容量の比較についてもご披露いたしました。

その結果は驚くべきものではなく、Nutanixでは18.38TB(16%)も多くの利用可能な容量4ノードのソリューションで提供しており、それが8ノードに拡張された場合には77.925TB(31%)で圧勝してしまうというものでした。

メモリの利用量についての話題は、比較的容易で(一方で、よく誤解や誤記を目にします)NutanixCVMは静的な容量のメモリで構成された仮想マシンであるという比較になります。

 

標準では、Nutanix CVMは最小のノードでの24GBからノードでアグレッシブなリカバリ目標時点(RPO)を想定した場合で最大40GBの間となりますが、そうでない場合は32GBです。

vSAN/VxRAILの場合、VMwareは「ESXi 6.0 U3,6.5.0d以降のvSANのメモリ消費を理解する」というタイトルのナレッジベースの記事を公開し、更新しています。

この記事では様々な例をあげており、最初の例は小さな1つのディスクグループのハイブリッド構成であり、その環境ではvSANのために16.478GBが必要となっています。

 

1: ホストあたり1つのディスクグループ、ハイブリッド構成::

公式:

HOST_FOOTPRINT + ( NumDiskGroups * ( DISKGROUP_FIXED_FOOTPRINT + DISKGROUP_SCALABLE_FOOTPRINT + ( CacheSize * CACHE_DISK_FOOTPRINT) + NumCapacityDisks * CAPACITY_DISK_FOOTPRINT)))

 

:

7100 + (1610 + 1228 + 600 * 10 + 3 * 180) = 16478 MB

このKBはディスクグループが2つの場合の例を提供していません、ですから私のラボ環境でのスクリーンショットを取りましたが、2つのディスクグループのあるオールフラッシュ構成(6 x SATA-SSD)では重複排除と圧縮を有効にしない状態で33.29GBのメモリが利用されています。

 

 

KBに戻ると、例4で、3つのディスクグループの構成で重複排除と圧縮を有効にした場合に52.9GBのメモリが消費されることを確認できます。

 

4: ホストあたり3つのディスクグループ、重複排除構成:

公式

HOST_FOOTPRINT + NumDiskGroups * (DISKGROUP_FIXED_FOOTPRINT + DISKGROUP_SCALABLE_FOOTPRINT + CacheSize * CACHE_DISK_FOOTPRINT + NumCapacityDisks * CAPACITY_DISK_FOOTPRINT)

 

:

7100 + 3 * (1360 + 120 + 1310 + 600 * 20 + 3 * 160) = 52910 MB

注意: 重複排除のため、120MBがディスクグループのフットプリントに追加されています。

 

私のラボに戻ると, 4台のNVMeドライブと20台のSSDドライブ(ディスクグループあたり5台のSSD)4つのディスクグループ構成のDell R740xdがあり、そこでは重複排除と圧縮が有効化されていない、かつ仮想マシンも1台も動作していない状態で70GB以上のメモリをホストがvSANのために利用していることが確認できます。

 

正しいのvSANの姿は:

7100 + 4 * (1360 + 600 * 20 + 5 * 160) = 63740MB  重複排除と圧縮なし

vSANのためだけに64GBです。

 

 

vSANはそれぞれ7つのキャパシティドライブで最大5つのディスクグループをサポートしており、vSAN/VxRAILのメモリ利用量は更に多くのキャパシティドライブやディスクグループを追加利用した際には例で挙げられているよりも大きくなることに注意が必要でしょう。

 

それでは、vSAN/VxRAILが最大の5つのディスクグループと7台のキャパシティドライブをそれぞれ利用する最大構成まで拡張された際にどれだけのメモリを利用するのでしょうか?

公式はこちらです。

7100 + 5 * (1360 + 600 * 20 + 7 * 160) = 80100MB

vSANだけのために80GBのメモリが必要です。

注意: この数字は重複排除&圧縮を利用しない場合の値です。

 

Nutanixの場合、出荷時の最大の40GB以上の値をコントローラーVMが必要(もしくは活用)する場合はどういうときでしょうか?

もしもノード上に非常にアクティブなワーキングセット(「データセット」と誤解しないでください、ほとんどの場合で、その大部分はコールドデータです)があった場合、例えば数十TBのデータが四六時中アクセスされている場合で、CVMへより多くのメモリを割り当てることで「medusa cache」がより多くのメタデータをキャッシュし、考えられる限り最速のI/Oを保証するためです。

 

ではどうやってvSAN/VxRAILNutanixを比較すればよいでしょうか?

多くの人々が気が付いていない(もしくは競合の観点からは気が付かないように仕向けている)点はNutanixCVMとそこに割り当てられた24-40GBもしくはそれ以上のメモリはvSANのように基本的なI/Oレイヤーを提供するためだけに割り当てられたものではないということです。

NutanixCVMは高可用性と分散管理レイヤー(PRISM)も提供しており、そこにはデータ保護&レプリケーション、分析、そしてパフォーマンス監視が含まれています。CVMのリソース利用量の比較は以前に私が記載したとおり、vSANに、よりメモリを多く消費するvCenterUpdate Manager, vSphereレプリケーション、そしてvRealizeスイートを加えて行うべきなのです。

しかし、この比較の目的のため、このVMware/vSANにこの嘘の効果を有りとし、単にvSANCVMのメモリの利用量のみの比較を行います。

 

重要な注意事項VMwareは「vSANはクラスタ内のノードが32ノードを超えた場合に追加でメモリを消費します」と述べています。

NutanixCVMのリソースはNutanixの分散プラットフォーム内のすべてのコンポーネントがリニアに拡張できるように設計されており、クラスタのサイズに関わらず、メモリを追加する必要はありません。

 

NutanixCVMのメモリについての推奨は?

私が推奨するのは常に環境が実現しようとしている特定のビジネス要件に立ち戻ることです。殆どの場合で、お客様は標準のメモリ(:40GB以下)24台のドライブを搭載した大規模なノード上であっても一貫性のある優れたパフォーマンスを享受できます。

大規模なワーキングセット および/または 極端にレイテンシが重要となるワークロードを持つようなビジネスクリティカルアプリケーションを動作させている環境向けには、以前に推奨したように48GB-64GBの間のメモリをCVMへ割り当てることで、特定のケースに置いては劇的な効果を得られますが、多くのケースに多いては最大40GB(殆どは32GB)の標準メモリ量で問題ありません。

この例でのように容量要件が大きいお客様が24ドライブのシステムを利用する場合、例えば50TB以上といった場合ですが 、アクティブなワーキングセットは1-2TBのみであるとしたら、32GBを割り当てたCVMで素晴らしいパフォーマンスを確保するのに必要十分です。

 

このシナリオでは、vSANはアクティブなワーキングセットに関係なく〜64GBを利用します。

その反対に、ノードあたり4TBしかない6ドライブのシステムを利用しているNutanixのお客様は同じように1-2TBのアクティブなワーキングセットで32GBCVMを利用することになります。

ここで重要になるのはCVMのメモリ要件を決めるのは総容量ではなく、適切なパフォーマンスのために、CVMが理想的にはメモリ内にキャッシュしておきたいアクティブなワーキングセットとそのメタデータです。

もしCVMがアクティブなワーキングセットのメタデータをキャッシュするに十分なメモリがない場合、結果はメタデータがキャッシュされてない場合の常として、適切なI/Oパフォーマンスを得られなくなります。多くの場合で、これは現実の世界においての劇的な違いになります。こうしたトップ5%のワークロードにとって、これは重要な要素になり、CVMへ追加メモリを割り当てるための投資は理にかなったものとなります。

CVMPRISMで数クリックするだけで簡単に追加メモリを割当することができ、システムがその変更をすべてのCVMに対してローリング方式で適用します。

 

まとめ:

複数のディスクグループの利用が推奨されているvSAN/VxRAILの構成次第ですが、メモリ利用量は殆どの場合で、NutanixCVMと等しいか、または多くなります。

 

小さな単一ディスクグループ構成ではvSANのメモリ利用量はNutanixCVMよりも若干少なくなる場合があります。しかし、単一のディスクグループ構成のvSAN大きな回復力についての問題を抱えており、単一のキャッシュディスクが実現可能なパフォーマンスを制限していることを忘れてはいけません。

 

一方でNutanix CVMストレージ専用ノード、インラインでのディスクバランシング、そしてきめ細やかな分散ストレージファブリックのようなストレージレイヤーだけの話に限ってもvSANよりも遥かに多くのネイティブ機能を提供しています。

 

vSANNutanixCVMだけを比較することは同一条件下での比較(Apples to Apples)とは程遠いものです、これまでに学んできたように、Nutanixは殆どの場合、同じか、または少ないメモリを利用量で、遥かに優れた回復力や豊富な機能を提供するソリューションです。

 

次はNutanixvSAN/DellEMC VxRAIL間のネットワーク利用について比較します!