なぜプライベートクラウドなのか? — ITチームがイノベーションのリーダーになれるように高度化

  • 17 October 2019
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本記事はSachi Sawamuraが2019年10月7日に投稿した記事の翻訳版です。

原文はこちら

 

ITの役割は「舞台の裏方」から「収益を駆動」することへと急速に進化しつつあります。これは根本的にITがサポート役から企業のイノベーションを駆動するためビジネス部門へ参画する役割へと移り変わりつつあるということを意味しています。ビジネスの主なパートナーになるという期待とともに、ITリーダーはクラウド戦略を推し進めなければなりません。企業のITはイノベーションを駆動するためにクラウドサービスの採用を増加させてきています。例えば、AWSは百万のアクティブなエンタープライズユーザーを3年前に獲得しています。その年間成長率が50%程度で、昨年は売上高が$25Bに達しました。54,000ものデータベースが現在クラウドプラットフォームへ移行しています。貴社もそのうちの1社かもしれません。

パブリッククラウドは全てのユースケースにとって理想的なものではない

多くの企業はそれぞれのクラウドへの歩みを進め、そのクラウドが提供する柔軟性、拡張性、使いやすさの恩恵に預かっています。これらは全て、インフラストラクチャを管理しなくても良いということに端を発しています。しかし、この歩みの中にもギャップが残っています。というのも、サポートを受けるという発想から、イネーブラーへと移行する際にはITインフラストラクチャとサービスを本格的に考え直す必要があるからです。ITビジネスの変革に関連した以下のような状況を1つもしくは複数経験したことがあるかもしれません。

移行の難しさ: ワークロードのパブリッククラウドへの移行は「リフト アンド シフト」の手順を踏まなければなりません。相互運用性やデータとアプリケーションの可搬性、データの整合性とセキュリティ、それ以外にも多くの課題があります。

クラウドネイティブなアプリケーションだけが恩恵を受けられる: これはつまり、クラウドネイティブにアプリケーションを再構築するということです。不可能ではありませんが、高く付くことがあります。

アプリケーションパフォーマンス: データは時にはアプリケーションが稼働しているパブリッククラウドと同じ場所に置かれてない場合があります。これはレイテンシの問題を生み出し、ミッションクリティカルアプリケーションにおいては非常に重要です。

コンプライアンスと法令遵守の懸念: 企業は法令においてクラウドサービスプロバイダ(CSP)の地域の環境上にデータを格納することに制限を受ける可能性があります。特にヨーロッパ連合などのデータプライバシーが厳格に保護されている場所では特にこれが重要です。

統制の喪失: パブリッククラウドの採用の簡単さはシャドウITを生み出します。これはつまり、アプリケーションが従来からのITが把握している外側に展開されてしまうということです。ITはクラウドのアプリケーションに出入りするデータを容易に監視することはできません。

責任の共有: 統制やサイバーセキュリティの観点からの追加の作業が発生します。一方で、災害にあたった際にはCSPのデータ復元に翻弄されることになります。

コストの超過と脱出のための課金: 予測可能なワークロードについての運用コストは正当性を主張できないほどに高くなります。それに加え、そこから脱出するための課金は小さなものではなく、結果として基盤に非常に大きな負の影響を与えます。

ベンダーロックイン: それぞれのCSPはそれぞれのテクノロジーエコシステムを形成しています。それぞれは自身のAPIとサービスセットを保持しています。複数のCSPに向けて開発を行うことはコストになり、単一のCSPにフォーカスすることは長期目線でより良いサービスや価格のための移行に課題を抱えることになります。

ITの引き続きの分断化: パブリッククラウドはそのサービスの管理にそれぞれの運用と専門性を必要とし、サイロを撤廃しようとしたにもかかわらずまた新たなサイロになってしまいます。

考えてみてください。パブリッククラウドの恩恵は非常に高いコストを伴うものです。実際に2018年の IDC IT Surveyに回答した400社のうち85%が自身の半分のワークロードをオンプレミスのデータセンターに戻す計画をしていると回答しており、つまりこれはパブリッククラウドは全てのエンタープライズのユースケースにおいて理想的なものではないということを意味しています。

 

この状況を我々は不思議に思います。もしも両方の世界の良いとこ取りができたらーパブリッククラウドの柔軟性とオンプレミスのデータセンターのセキュリティ、統制そしてパフォーマンスを両立できたら?クラウドへの歩みはもっと最適な終わりを迎えられるのでは?

エンタープライズのITが必要としているのはハイブリッドクラウド

ハイブリッドクラウドはプライベート、ホステッド、そしてパブリッククラウドを単一コントロールプレーン下に融合させ、管理と可搬性の統一を実現します。しかし、覚えておいてください。プライベートクラウドがハイブリッドクラウドを実現させるための必須のステップなのです。では、プライベートクラウドが上で述べてきたようなギャップをどのように埋めるのかのシナリオについて考えていきましょう:

基盤
ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)の採用で、ITサイロを最小化する事ができるようになります。HCIはコンピュート、ストレージ、ネットワーク、仮想化、そして自動化を融合させたプライベートクラウドの基盤を提供します。この基盤はハードウェアとハイパーバイザーのテクノロジーを自由に選択することができるようになっており、ベンダーロックインのリスクはありません

アプリケーションパフォーマンス

クラウドの移行はご自身のデータセンター内で行われ、その手順はシームレスでアプリケーションはパフォーマンスは影響を受けることはありません。さらに複数のクラウドに向けた抽象化レイヤーを作成することができ、プラットフォーム間でワークロードをシームレスに移行させることができます。このため、クラウドネイティブアプリケーションのセットを複数作成する必要はありません。

それぞれのワークロードを最適なクラウドで稼働
予測の可能な、ミッションクリティカルのワークロードはプライベートクラウドに維持しながら、自在な予測が不可能なワークロードについてはパブリッククラウドに当てていくことができます。コストの問題に当たることはなくなり、運用の予算や出費に負の効果をもたらすことはありません。

ITのコントロールとガバナンス
ワークロードはデータを保存する場所は法務的な制限を受けることなく移行させることができます。というのもその移行はデータセンタ内で起こっているからです。プライベートクラウドでNIST、HIPPA、PCI、DSS、GDPRその他の法令ポリシーに対してのコンプライアンスの検証を稼働させることで保証することができます。ユーザーやグループを魔がたったコストもメータリングとチャージバックで把握できるようになり、シャドウITを撲滅することができます。

シンプルさ
プライベートクラウドが提供しているのと同じ利用の簡単さをえながら、それをプライベートクラウド内で実現することができます。単一管理プレーンでインフラストラクチャ監理、クラウドベースのサービスの実装、複数の環境への展開と配備、運用の一時停止と再開、災害復旧の実行の全てを行うことができます。

インテリジェンス
パブリッククラウドと同様に、プライベートクラウドがチームをインフラストラクチャの日々の管理から開放します。HCIベースのインフラストラクチャは利用の最中にも要件に合わせるために拡張が可能で、リソースの最適なサイジングは常に行われ続けます。この「ジャスト・イン・タイム」なインフラストラクチャは状況に見合った機械学習を採用しており、運用上の負担となる不可欠なマニュアルのタスクを削減します。

サービス指向のアプローチ

自動化はそこまでにとどまりません。完全に自動化されたITサービスを想像してみてください。エンタープライズのユーザーがセルフサービスで自身が必要とするものを自身で入手することができるのです。例えば、開発者は開発/検証環境をチームに頼ることなく作成することができます。

継続性
プライベートクラウドはデータ、Application、ネットワーク、クラウドのためのセキュリティをビルトインしています。例えば、マイクロセグメンテーションはクラウド内で動作しているアプリケーションを保護しますし、一方でデータの最終暗号化でデータは暗号化されます。仮想マシンはハードウェア障害児には自動的に再起動し、1-クリックの災害復旧によってデータのロスは防止されます。プライベートクラウドは重要なワークロードの可用性を保証します。

NutanixのプライベートクラウドはどのようにITがイノベーションをリードすることを手助けするのか?

プライベートクラウドがどのようにクラウド内でデータセンタを拡張するのかを理解いただけたことと思います。しかし、その効果はそこにとどまりません。プライベートクラウドをどのように使うかをベースとしてハイブリッドクラウドの実装をジャンプスタートすることができます。両社のクラウドの良いとこ取りをして、俊敏性、影響、弾力性そして経済的な統制とともに、イノベーションをリードすることができるようになります。以下は組織におけるその他の効果です:

俊敏なIT

ITは級数的にその市場投入速度を加速します。NutanixのプライベートクラウドはITの俊敏性を頻繁に出くわす退屈なアプリケーションとインフラストラクチャの展開、拡張、アップグレードのタスクを削減し、ライフサイクルを通じて1-クリックの運用を実現します。機械学習の技術や自動化を結合し、ITは要件やプロジェクトのスコープの変更されても効率的に洞察に基づいて行動し、先駆けてビジネスの頼りになるパートナーとなることができます。

影響力のあるIT

ITはより価値の高い活動のために仕事をするようになります。HCIのジャスト・イン・タイムなインフラストラクチャとITアズ・ア・サービスで、IT一般職は退屈な繰り返しのタスク(欠陥に対するパッチ)ではなく、より重要で戦略的な活動(例:根本原因分析)にフォーカスします。これは仕事がなくなるという意味ではありません。それとは真逆で、人々をビジネスにこれまでよりもさらによい影響をビジネスに与えることができる、より広範で、戦略的なエリアや活動のために開放、再割り当てができるということです。

しなやかなIT

ITは組織のコンプライアンスとセキュリティについてビジネスのスピードを落とさないままで、確固たるものにする必要があります。Nutanixのプライベートクラウドではデータとアプリケーションについて、完全に把握ができる状態であり、さらにクラウドは自動化された修復ワークフローとビルトインのセキュリティで保護されています。災害が訪れたとしても、やらなければならないことは1-クリックでのプライベートクラウドからのデータリカバリを実行するだけです。Nutanixでは影響のあるデータを再構成するためにかかる時間は数時間ではなく数分です。
経済的なIT

ITは運用にかかるコストのコントロールという観点では完全なる勝者となるでしょう。パブリッククラウドは導入コストを運用コストへと変化させますが、Nutanix上のプライベートクラウドはそれ以上です。それぞれのアプリケーションを適切なクラウドで適切なタイミングで動作させ、その上、課金も最小化することができます。自動化でスタッフが費やす時間は低減されます。メーターリングとチャージバックによってコストと内部グループ感へのコスト配布をよりよくコントロールすることができます。ベンダーロックインを避けながら、投資の最適化のためにテクノロジーを選ぶこともできます。今日、ITはすでにビジネスのイネーブラーとして最前線で貢献を行っています。ですが、もしもITがそれを会社の基盤に影響を与えずに行うことができたとしたら、それは真の意味での勝利なのです!

プライベートクラウドを構築するのは今です

今日のITリーダーは成長戦略をリードし、イノベーションの加速を手助けするビジネスパートナーともに活動することこそが現在のスピードを維持するための唯一の方法であるということを理解しています。クラウドは成長戦略の重要な部分ですが、パブリッククラウドだけではITは本当の勝者にもイノベーターにもなれません。プライベートクラウドをハイブリッドクラウド戦略に追加することでITをビジネストランスフォーメーションの真のイネーブラーにする事ができます。

.NEXT Europe 2019 が10月8〜10日にコペンハーゲンで実施されます。ぜひプライベートクラウドブースでお会いしましょう。そして、いつでも Nutanix Solution for Private Cloudで詳しく知ることができます。.

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