Nutanix HCI上でRed Hat OpenShiftをはじめよう

  • 28 October 2021
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本記事はNUTANIX.DEVにMark Ravi氏が2021年10月26日に投稿した記事の翻訳版です。

原文はこちら

 

 

このブログシリーズでは実稼働環境グレードのNutanix AHVクラスタ上でのRed Hat OpenShiftのKubernetesを検討そして提供しているIT、DevOps、そしてシステム管理者へ向けたガイダンスを提供したいと考えています。

 

クラウドネイティブなデジタルトランスフォーメーション

 

アプリケーションの物理サーバーから仮想ワークロードへの移行がこの20年にわたって続いてきましたが、仮想マシンからコンテナへの移行は始まって10年にもなりません。コンテナとしてアプリケーションをモダナイズさせて稼働させるためには新たなツールが必要になり、オープンソースのKubernetes project が次々に非常に広範なコンテナ管理システムを生み出してきています。

 

 

Kubernetesはクラウドネイティブな機能、アーキテクチャ、そして運用を提供しますが、それには新たなスキルセットが必要になり、そして迅速なソフトウェアのアップデートとパフォーマンスの拡張性のメリットを享受しようと考える従来型の組織にとって破壊的な変化を迫ります。Linuxオペレーティングシステムと同様に、Kubernetesには多くのディストリビューションが存在し、Red HatのOpenShift はハイブリッドクラウドをまたがった一貫性をもつ基盤とともに、アプリケーションをビルド、展開、稼働させるための市場を牽引するプラットフォームを提供しています。Red Hat OpenShiftにはOTA(over-the-air)アップデート、コンテナランタイム、ネットワーク機能、イングレス(Ingress)、監視、ロギング、コンテナレジストリ、そして認証、認定ソリューションが含まれています。

 

 

Nutanixはシンプルさ、拡張性そしてハイブリッドクラウドインフラストラクチャを提供しつつ、ストレージ、コンピュートそしてネットワークリソースおよびサービスの1-クリックアップグレードをお望みのハードウェア、パブリッククラウドそしてサービスプロバイダー上の環境で提供します。Red Hat OpenShiftをNutanix上で稼働させることで、フルスタックの、エンタープライズ向けにサポートされるスタンダードなソリューションを劇的にシンプル化されたプラットフォーム管理と様々な停止を伴わない運用、コンテナとクラウドネイティブアプリケーション採用の加速とともに提供することができます。

 

 

パートナーシップの概要

Red Hat社はオープンソフトソフトウェアを牽引するベンダーであり、Nutanixはハイパーコンバージドインフラストラクチャーのリーダーであり先駆者です。 両社は2021年7月に戦略的なパートナーシップをアナウンスしました。(日本語抄訳) ここでは直近のRed Hat Enterprise Linux、Sattelite、そしてOpenShiftのリリースをNutanix AOS そして AHVハイパーバイザー上でサポートする旨がアナウンスされています。お客様はこれまでRed HatとNutanixからのサポート、認定、そしてリファレンスアーキテクチャを求めてきましたし、2021年の大半をかけて両社は共同での開発作業を進めてきたのです。

 

保険業界はお客様のデマンドに適合するために著しく変革を遂げる最中にあります。我々は世界中で商品とサービスによって39百万の命をお守りしています。我々はシームレスなデジタルエクスペリエンスをお客様と従業員に提供するためにITインフラストラクチャをモダナイズしています。NutanixとRed Hatは我社のテクノロジースタックをシンプル化し、クラウド変革を進めてゆくことに貢献してくれています。

Gautam Roy, chief technology officer, Unum

 

Nutanix HCIソリューション上で Red Hat OpenShiftを活用する際のテクノロジースタックの概要にはそのレイヤーの一番上にワークロードとオーケストレーションが含まれ、NutanixとRed Hatのソフトウェア製品の組み合わせが中間レイヤーに配置され、インフラストラクチャのプロバイダ(オンプレミスのハードウェアおよびパブリッククラウド)が最下層に配置されます。次のダイアグラムでは、Nutanixがサポートする部分がグリーンで示されています。

 

Red Hat OpenShift on Nutanix HCI

PrismはNutanixのコントロールプレーンで、Nutanixのストレージおよびクラスタ運用のためのデータプレーンであるAOS上で稼働するAHVハイパーバイザーを稼働させている複数のNutanixクラスタを管理する統合Webコンソールです。それぞれのNutanix AHVクラスタ上で、Red Hat OpenShiftとNutanixのデータサービスが仮想マシンとして稼働しています。

 

 

パートナーシップの潜在的な拡張の方向性は多方面に渡りますが、今回のシリーズではフルスタックのエンタープライズ向けにサポートされるNutanix AHV上のOpenShiftで実現されるKubernetesコンテナプラットフォームを掘り下げ、試してみることにフォーカスします。

 

 

なぜクラウドネイティブソリューションでNutanixを使うのですか?

Nutanixは複数のインフラストラクチャベンダーとハイパースケーラー、そしてKubernetesディストリビューションをサポートしています。お客様はNutanix HCIを利用して、エンタープライズ向けのクラウドを利用し、運用をモダナイズ、総所有コストを削減しながら、一方でこれまでのベンダー、投資、そしてスキルセットを活用することができます。Nutanix Prismは複数のNutanix AHVクラスタのコンピュート、ストレージ、GPU、ネットワークインフラストラクチャの管理を統合し、シンプル化、そして自動化します。殆どのNutanix製品では「1-クリック」が実現されており、スケールアウト型拡張、停止を伴わないアップグレードが提供されています。またPrism経由でOpenAPI も提供されており、運用の単一コンソールそして、優れたクラウドプラットフォームとしての自動化を提供しています。

 

 

AOS、AHV、そしてPrismを複数のインフラストラクチャプロバイダと組み合わせることで、クラウドネイティブワークロード向けのシンプル化されたNutanixデータサービスの基盤が構成されます。Nutanix HCIによって提供された最大化されたアプリケーションパフォーマンスを利用する、OpenShiftはNutanix CSI driver を利用してNutanixデータサービスへとアクセスし、Nutanixクラスタのストレージとバックアップや災害復旧、スケールアウト機能などのその先進的な管理機能を利用します。

 

 

永続的なストレージ(パーシステントストレージ)を提供するため、Nutanix CSI driverはブロックストレージへ iSCSIプロトコルベースで  Nutanix Volumes へ、ファイルストレージへは推奨されるNFSで Nutanix Files へとアクセスします。Nutanix CSI operator はCSIのOpenShiftクラスタ内への展開を自動化し、Nutanixのデータストレージサービスを利用する際の運用をシンプルにします。

 

 

上のダイアグラムではもうすぐ公開予定のリファレンスアーキテクチャのそれぞれの要素から構成されていますが、Nutanixはコンテナ化されたアプリケーションから利用可能なそれ以外のファシリティもご提供することができます。 Nutanix クラウドネイティブ 製品から、Kubernetesに乗り換える必要なくPrismから先進的に管理可能な オブジェクトストレージ と データベース を提供します。Nutanixの自動化製品群は クラスタのAIOp、監査、及びレポート機能を、PaaSおよびSaaS向けの アプリケーションのセルフサービスと統制、運用 とともにハイブリッド、パブリックまたはプライベートクラウドの利用をまたがって提供します。

 

Nutanixは従来型の三層アーキテクチャをハイパーコンバージドインフラストラクチャでモダナイズすることを先駆的に行ってきました、そしてAOS、AHV、そしてPrismはシームレスなハイブリッドクラウド管理プラットフォームを提供するクラウドネイティブなファシリティ上に構成されています。Nutanixのデータサービスは仮想マシンとRed Hat OpenShiftクラスタ上のコンテナをシンプルに、そして加速させます。Red HatとNutanixを組み合わせたソリューションはより優れた総所有コスト、標準、そして認定されたフルスタック、更にはAHV上のOpenShiftの共同でのエンタープライズ向けのサポートをご提供します。

 

 

このシリーズの次の記事ではNutanix AHVクラスタ上へのRed Hat OpenShiftのインストールについて掘り下げていきたいと思います。


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